人との距離の測り方

僕は人生のほとんどをひとりっ子として生きてきたので、他者と協調するということに、真剣になってこなかった。信じられない話かもしれないけれど、僕は成り行きで作られる関係性こそ素晴らしいと思っていて、自分の感じるままに自己を表現していれば、それに合った人間がピースを合わせるようにポンと収まって、そういう関係だけが重要なんだと考えていた。それは確かに一理あるけれど、あるときこうも感じた。たびたび自分に合うと思う人間に僕は、多かれ少なかれ、その人に合わせてもらっているのだと。そして、いつまでもそんな自分の態度を変えなければ、継続的な人間関係など、一切築けないかもしれん。よほど育ちのいい人でなければ、生まれながらの聖人でもなければ、自然体で誰かしらと真に親しくなれはしない。ちゃんと相手を見て、自分を省みて、どうすればいいか考える必要がある。それは外人も日本人も同じ。

松浦弥太郎という人の本に、「即答力」がある。この本はなにごとにも即答することでチャンスがつかめるということを言っていて、即答することで相手にきちんとあなたを見てますよということを伝え、では即答するためには相手の求めるもの(ニーズ)を把握し、それには仮定・観察・思考を重ねる、というふうに順序よく説明がされている。

即答が大事なのは外国人との会話で特によく感じる。相手の話をちゃんと聞き、それに適した答えを返す。それだけで、極端に言えば外人とのコミュニケーションは大丈夫だ。言ってることがわからなくても、「分からない」ということがわかった時点で素直に伝えればOK。逆にそれを気負って黙りこむと一気に不機嫌になるから注意。英語がスピーディなのに面食らう日本人は多いと思うが、あれはキャッチボールでいうなら豪速球で投げ合ってる感じ。

とにかく、話をするときは相手をよく見て、そこに焦点を合わせる。現状を打破したいならまず原因と結果を理解する。問題はなにかを判断し、把握する。

ではでは。